お菓子何でも情報館

お菓子の種類

概要

食べ物の中で、菓子ほど多種多様、多彩なものはありません。

食べられるものなら、なんでも菓子の材料になります。作り方も、蒸したり、焼いたり、溶かしたり、油で揚げたり、流し込んだり、型にはめたりなどと実に様々です。

また、長い歴史の変遷の中で、我が国独自の菓子のほか、平安時代に中国からもたらされた「唐菓子」、戦国時代にポルトガル人等から伝えられた「南蛮菓子」、明治維新後フランスやアメリカ等のお菓子を取り入れた「洋菓子」等その時代時代に輸入されてきた菓子が、我が国の風土や食志向に適合するよう多くの変化を受け、今日の菓子の種類が作り上げられてきました。

細かく分けていくと何万種類にも達するのではないでしょうか。

お菓子の種類が多種多様なだけに、お菓子の分類基準の取り方も目的によって様々で、行政上の分類、統計上の分類、イベント上の分類、職業教育上の分類、業界における慣習上の分類など色々です。

一般的には、その使用目的によって変わりますが、その代表的な基準は下記の通りです。

お菓子の分類基準(大分類・中分類)

歴史的な背景に基づく分類(和菓子・洋菓子)

まず、お菓子は、日本に昔から伝わる和菓子と西洋から伝えられた洋菓子に大きく分けられます。一般に、和菓子とは、明治以前、有史以来の我が国独自のお菓子、奈良・平安時代に中国の唐から渡来してきたお菓子、安土・桃山時代に南蛮等より渡来して定着、育てられた菓子類を総称して言います。

洋菓子は、明治維新以降西欧文化とともに、導入され、普及した菓子類を総称して言います。

もちろん、これは厳密なものではありません。ですから、例えば南蛮菓子とされるカステラが、ある場合には和菓子に入れられたり、ある場合には洋菓子に取り込まれたりしています。

保存性による分類(生菓子・半生菓子・干菓子)

お菓子の水分含量とその保存性を基準にすると生菓子と半生菓子と干菓子に分類されます。 水分の多寡によって、食品衛生上の取り扱いなどが違ってきますから、大事な区分です。

一般には水分を30%以上含むものは生菓子、水分が10~30%のものは半生菓子、水分が10%以下のものが干菓子とされます。

和菓子の生菓子が和生菓子、洋菓子の生菓子が洋生菓子であることは言うまでもありませんね。半生菓子なんて普通の方は耳にしたことはないと思いますが、お菓子で言うと羊羹、カステラ、カップケーキなどがこれに入ります。業界には半生菓子を作っている人たちの組合があります。

ちなみに、水分30%前後のお菓子には、最中、あん入り生八つ橋、ショートケーキなどがあります。水分の多いお菓子は洋菓子に多いですね。ゼリーが79%、カスタードブディングが70%、ババロアが67%、和菓子で水分が多いのはういろうの55%といったところがあります。

参考ですが、食品衛生法では、もう少しきめ細かく次のように規定しています。生菓子類とは、次のいずれかに該当するものを言う。

  1. 出来上がり直後において、水分40%以上を含有する菓子類
  2. あん、クリーム、ジャム、寒天若しくはこれに類似するものを用いた菓子類であって、出来上がり直後において水分30%以上含有するもの

お菓子の基本的分類

以上ふたつの基準によってお菓子を大きく分けるとつぎのようになります。

菓子和菓子和生菓子
和半生菓子
和干菓子
洋菓子洋生菓子
洋半生菓子
洋干菓子

お菓子の分類基準(小分類)

この分類を更に細かく見ていくために、次のようないくつかの基準があります。

  1. 製造方法による分類
    まんじゅうを蒸し物、羊かんを流し物、サバランを発酵菓子といったりするものです。
  2. 原料による分類
    米を原料としたものを米菓、豆を原料としたものを豆菓子といったりするものです。
  3. 使用目的による分類
    おつまみてきに食べるものをスナックといったりするものです。

以上を加味すると下表のような分類となります。

製法等を加えたお菓子の区分(小分類)

大分類中分類小分類
和菓子生菓子もちもの、蒸し物、焼きもの、流しもの、練りもの、揚げもの
半生菓子あんもの、おかもの、焼きもの、流しもの、練りもの、砂糖漬けもの
干菓子打ちもの、押しもの、掛けもの、焼きもの、あめもの、揚げもの、豆菓子、米菓
洋菓子生菓子スポンジケーキ類、バターケーキ類、シュー菓子類、発酵菓子類、フィユタージュ類、タルト・タルロレット類、ワッフル類、シュトルーゼ類、料理菓子類
半生菓子スポンジケーキ類・バターケーキ類・発酵菓子類・タルト・タルロレット類の一部、砂糖漬類
干菓子キャンデー類、チョコレート類、チューインガム類、ビスケット類、スナック類

詳しくは、下記をご覧ください。

上生菓子、並生菓子、式菓子

これは、和菓子で用いられる言い方です。和菓子の場合古くから行事や茶席に用いられてきたことから上生菓子、並生菓子など用途による分類がされています。

コメントは受け付けていません。